桜咲く地の気まぐれ日記

管理人の半暴走日記です。勢いのまま書いてることもあるので支離滅裂でも生暖かい目で見てくださいな。

RSE物語― vsアクア団 Ⅲ ―

「なんにもしゃべらないと思ったら、なぁに?坊や」

「ボクはあなたが欲しがってるモノが何かはわからない」

「じゃあ黙ってて」

 


キッ――!

「わからない、けど!ボクは人として、トレーナーとして、あなたを許せない!!」

女は睨み付けながら、ユウキはゆっくりと立ち上がった。

女はどーでもよさげな目でユウキを見ている。

「べっつに坊やに許してもらわなくてもいいし〜。引っ込んでてくれない?」

「イヤだ。あなたは今、ツワブキ社長が口を割らなければ社長を攻撃するつもりだったでしょう」

腰に手を当てた時に、モンスターボールがすぐ後ろについていたのをユウキは見たのだ。

女はいつでもすぐに今持っているものとは別にモンスターボールを取れるよう、腰に手を当てていたのである。

すでに見せているボールでは、自然、注意がそちらに向いてしまう。そうなると迂闊にボールを開けれなくなる。だから、不意打ちとして。

「あら。意外とよく見てること」

女は感心した風情で、先程とは違う目でユウキを見返した。

「それで?ボクはそれを阻止します、ってぇ?」

「どんな理由があったって、ポケモンで人を傷つけていい訳がない」

ポケモンに気を遣うなんてバカみたい。いーわ、相手したげる♪」

痛い目見ても知らないわよ――そんな言葉が聞こえてきそうである。

「クマキチ、頼む!」

ユウキがボールを投げ、女もボールを投げた。

アメタマ。“ かげぶんしん”」

ザザ――ッ!

ジグザグマのクマキチを取り囲むように現れるアメタマの影たち。

本物はこの中の一体のみ。

「クマキチ“かぎわける”!」

「遅い!“どくどく”!!」

クマキチが本物のアメタマをかぎわけるよりも速く、アメタマから毒が放たれた。

「“どろあそび”!」

クマキチが自分の周囲の土をはねあげた。一時的な土のバリアだ。

森は基本的に湿地である。基となる湿った土ならいくらでも足元にある。さらに土は毒を吸収する。相性的にも勝っている。

「“ミサイルばり”!」

土がまだ舞い上がる中、ユウキは次の指示を出す。

クマキチが姿勢を低くして――

「“バブルこうせん”」

ドゥ――ッ!!

ハリを飛ばすよりも速く、クマキチの体にアメタマのバブルこうせんがヒットした。そのまま地面を二転三転して、クマキチは起き上がる。

「クマキチ!――クマキチ?」

攻撃を受けたクマキチの様子がおかしい。ダメージを負って踏ん張っているのとは別に、苦しそうに見える。

「!まさか毒!?」

「お・お・あ・た・り〜♪」

愉しげに女は唇を動かした。